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Audio-Technica AT-LP120XUSBスペック徹底分析|特徴・仕様・接続方法

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木村 拓也 | レコード収集歴15年
Audio-Technica AT-LP120XUSBスペック徹底分析|特徴・仕様・接続方法

Audio-Technica AT-LP120XUSBとは、ダイレクトドライブ・セミオート・USB録音対応を備えたAudio-Technicaの中級レコードプレーヤーです。入門機から一歩踏み込んだ機能を求める方に向けた本機のスペックを分析します。

AT-LP120XUSBの主な仕様

Audio-Technica公式サイト掲載情報をもとにした主要スペックの概要です(詳細は公式サイトで最新情報を確認してください)。

項目仕様
駆動方式ダイレクトドライブ
操作方式セミオート
対応回転数33/45/78rpm
フォノイコライザー内蔵(ON/OFFスイッチあり)
USB出力対応(A-B USBケーブル経由)
Bluetooth非対応
付属カートリッジVM95E(楕円針)

ダイレクトドライブの特徴

AT-LP120XUSBはダイレクトドライブ(モーターがターンテーブルを直接駆動)を採用しています。

ダイレクトドライブのメリット

  • 回転の立ち上がりが速い
  • 長時間使用での回転安定性が高い
  • ベルトの経年劣化・交換が不要

ダイレクトドライブの特性

  • モーターの振動が直接プラッターに伝わる可能性がある(低価格帯では音質への影響を考慮する設計が必要)

エントリークラスで多いベルトドライブとの最大の違いは、「ベルトという消耗品がない」点です。数年ごとのベルト交換が不要なため、長期的なメンテナンスコストを抑えられます。

フォノイコライザー内蔵のON/OFF

AT-LP120XUSBはフォノイコライザーのON/OFFスイッチを本体背面に搭載しています。

  • PHONOポート搭載のアンプ(フォノイコ内蔵のプリメインアンプ)に接続する場合:フォノイコをOFFにする
  • **LINE入力(AUX)**のみのアンプやアクティブスピーカーに接続する場合:フォノイコをONにする

誤ってON/OFFを設定すると音量が極端に小さい・または歪んだ音になるため注意が必要です。

接続パターン別の設定まとめ

接続先フォノイコ設定理由
アクティブスピーカー(AUX入力)ONスピーカー側にフォノイコなし
フォノ入力付きプリメインアンプOFFアンプ側のフォノイコを使う
LINE入力のみのアンプONアンプ側にフォノイコなし

USB録音について

付属のUSB-Aケーブルを使ってPCに接続することで、レコードをデジタルデータとして録音できます。Windows・macOSともに追加ドライバ不要のUSBオーディオクラスに対応しています。

録音にはPCにインストールしたDAWソフト(GarageBandなど)またはフリーの録音ソフトが必要です。

USB録音の主な活用例

  • 廃盤・絶版レコードのデジタルバックアップ
  • 古いジャズ・クラシックレコードをMP3/FLACに変換して保存
  • DJユース:アナログ音源のサンプリング・DAWへの取り込み

録音推奨ソフト(フリー)

  • Audacity(Windows/Mac/Linux対応の定番フリー録音ソフト)
  • GarageBand(Mac付属のDAW)

付属カートリッジ VM95E について

AT-LP120XUSBにはAudio-TechnicaのVM95E(楕円針)が付属します。

VM95Eの特徴

  • 針先形状:楕円(Elliptical)
  • VM95シリーズの中位モデル
  • 楕円針は球状針(VM95)より溝のトレース精度が高く、より細かい音の表現が可能

VM95シリーズのアップグレードパス VM95シリーズはカートリッジボディを共通化し、針部分のみ交換できる設計です。

モデル針先形状音質傾向
VM95AN無垢丸針入門向け
VM95E楕円針バランス重視(付属品)
VM95MLマイクロライン高音質・情報量多い
VM95SHシバタ最上位・78rpm対応

AT-LP120XUSBを購入後、針のみ交換してVM95MLなどにアップグレードすることで、同じプレーヤーをより高音質なシステムに進化させられます。

セミオートとは:操作の注意点

AT-LP120XUSBはセミオートのため、盤の再生終了後にアームが自動でリフトアップしません(一部モデルによって異なる場合があります)。終了後に手動でアームを戻す操作が必要です。

フルオート(Denon DP-29F、SONY PS-LX310BT等)と比較した際の注意点として、うっかり終了後もそのまま放置するとスタイラス(針)が内周で回り続けることになります。長時間の放置は針の消耗につながるため、終了後はこまめにアームを戻すことを推奨します。

AT-LP120XUSBが向く人・向かない人

向く人

  • ベルトドライブからのアップグレードを考えている
  • 将来的にカートリッジ交換・アップグレードを楽しみたい(VM95シリーズ互換)
  • 78rpm(SP盤)も再生したい
  • PCへのアナログ録音をしたい
  • DJユースや長時間の連続使用を想定している

向かない人

  • Bluetooth接続が必要(SONY PS-LX310BTを推奨)
  • 完全なフルオート操作を希望(終了後の手動アーム上げが必要)
  • 設置スペースが限られている(AT-LP120XUSBは比較的大型)

まとめ

AT-LP120XUSBはダイレクトドライブの安定感とUSB録音・VM95Eカートリッジの組み合わせで、コストパフォーマンスの高い中級機です。フォノイコライザーのON/OFF切り替えが可能な点も、将来的なシステムアップグレードに対応しやすい設計です。

他ブランドとの比較はAudio-Technica vs SONY レコードプレーヤー比較もご覧ください。

よくある質問

Q. AT-LP120XUSBのベルトはどこで買えますか?

A. AT-LP120XUSBはダイレクトドライブのためベルトを使用しません。ベルト交換は不要です。

Q. AT-LP120XUSBで78rpmのSP盤を再生するには?

A. AT-LP120XUSBは78rpmに対応していますが、SP盤の再生には専用の78rpm針が必要です。通常の針(VM95E等)でSP盤を再生すると針・盤が傷む可能性があるため、78rpm専用スタイラスへの交換をお勧めします。

Q. フォノイコライザーをOFFにするとどうなりますか?

A. フォノイコライザーをOFFにするとPHONO信号がそのまま出力されます。PHONO入力のあるアンプに接続する際はOFFが正しい設定です。LINE/AUX入力のスピーカー・アンプにOFFで接続すると音量が極めて小さくなります。

Q. USB録音時に追加ソフトウェアは必要ですか?

A. USB接続自体は追加ドライバ不要(USB Audio Class対応)ですが、録音・編集にはソフトウェアが必要です。Audacity(無料)やGarageBand(Mac付属)が利用できます。

AT-LP120XUSBの設置・接続手順

  1. ターンテーブルを水平な場所に設置する
  2. ダストカバーを本体に取り付ける
  3. カートリッジが正しく取り付けられているか確認する
  4. 背面のフォノイコライザースイッチを接続先に合わせてON/OFFに設定する
  5. RCAケーブルをプレーヤーの出力端子とアンプ・スピーカーの入力端子に接続する
  6. アース線がある場合はアンプのGND端子に接続する(ハムノイズ防止)
  7. 電源を入れてレコードを再生する

アース線(GND)の接続はハム(低周波ノイズ)の防止に有効です。接続先のアンプにGND端子がある場合は必ず接続することを推奨します。

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